石油最大手のJXエネルギーは「ENEOSでんき」の拡販に向けて、電力の使用量が標準
以下の家庭でも割安になる料金プランを打ち出した。
月間の使用量が180kWhを超えれば東京電力よりも安くなる。
電力の契約者にはガソリンなどの料金を割り引くほか、提携カードのポイントも増やす。

ガソリンをはじめ石油製品の需要は年々減少している。石油元売り各社は事業構造を
転換して、電力やガスを加えた総合エネルギーサービスを強化する戦略だ。
最大手のJXエネルギー(JX日鉱日石エネルギー)は東京電力の管内で1月15日から、
家庭向けの「ENEOSでんき」の販売活動を開始した。

eneosでんき

※電力やガスを加えた総合エネルギーサービス。出典:JXエネルギー

料金プランは1種類だけで、従来の東京電力の標準プラン「従量電灯B/C」と同じ3段
料金制をとる。月額固定の基本料金を従量電灯B/Cと同額に設定したうえで、使用量に
応じて課金する電力量料金の単価に差をつけた。
月間の使用量が120kWh(キロワット時)までの1段目の単価を1.33円高くする代わりに、
120kWhからの2段目を2.65円安く、さらに300kWh超の3段目を4.18円も安くする。

eneos料金

※「ENEOSでんき」の電力量料金の単価(税込み)。出典:JXエネルギー

[引用元:スマートジャパン 月間180kWh超の家庭で東京電力より安いENEOS~]

2016年4月の電力全面自由化に向けて、参入を予定している小売事業者は200社を超えそうです。
JXエネルギーの様なエネルギー系、楽天等の通販系、KDDIなどの通信系、他に商社系もあり、
全国で8兆円と言われる巨大市場で既存の電力会社との間で顧客争奪が繰り広げられるでしょう。

注目すべき点は、「セット商品」「ポイント制」になると思われ、これから各社の料金やサー
ビス内容が発表され特色が明らかになり、おそらく自由化前に顧客の囲い込みが始まりそうです。
クレジットカード支払いでポイントが付いたりガソリンの値段が割引になるサービスもあります。

記事の中にあるように、ガス会社に続いて石油元売りの大手が電力会社の強力なライバルに浮上
してきますが、その強みといえば、火力発電所などの「燃料を安く調達できる」ことと、空いた
土地を有効に使って「発電所を建設できる」ことが挙げられ、強大な資本力がものを言います。

2020年に予定されている「発送電分離」に向けて、発電(及び販売)に力を入れることで、いち
早く顧客を確保しさらなるシェアの拡大を目論んでいる事が考えられ、大手は有利と感じます。
2016年4月の自由化開始時に一気に顧客を獲得できれば、さらに強気の戦略も取れるでしょう。

電力小売事業に200社以上もの企業が参入しますが、結局は大手が生き残り特色がない中小は淘汰
されていくと予想され、発送電分離の頃には市場は落ち着きを取り戻すでしょう。しかし、大手が
顧客を囲い込んだのち、一斉に料金値上げという事態の可能性も頭に入れておく必要はあります。

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