◎注目企業のご紹介

第1回は富山県魚津市に本社を置く、株式会社北陸精機をご紹介します。

この会社は製造業で、特に得意としているのは、製缶加工、板金加工、組立作業となっています。

昨年話題になった、ノーベル賞受賞者 梶田隆章氏が研究を行っている、「スーパーカミオカンデ」
の前身である「カミオカンデ(1983年完成)」の地下タンクは、この北陸精機が作ったものです。
「カミオカンデ」は、ノーベル賞受賞者 小柴昌俊氏がニュートリノ観測に用いた施設で有名です。

「カミオカンデ」のタンクは高さ40メートル。トンネルで材料を運び、技術者10人が曲面加工や溶
接を行って水圧に耐えるタンクを造ったもので、工事には3年かかり、現場は真っ暗でガスが出る可
能性もあり、安全には普段の3、4倍気を使ったと、現場監督であった谷口氏が振り返っています。

北陸精機は、他にもロータリー除雪車装置、産業廃棄物焼却設備、建設現場向特殊プラント装置、
自動車メーカー向搬送装置、家電メーカー向精密機械など多くの製品を造り出している、高度な技
新術と常に製品を創り出す、会社全体が創造意欲に満ちあふれた企業という印象を受けます。

YCSが注目したのが、北陸精機が開発した「マイクロ水力発電機 パワーアルキメデス」です。
当社は、小水力発電を推進している関係で様々な企業の製品を調べていますが、以前にご紹介した、
「建設費を抑えて採算性を向上!小さい落差と少ない水量でも発電できる」という記事に載っている
のが北陸精機が開発・製造した「パワーアルキメデス」という小水力発電のシステムでした。

「パワーアルキメデス」は、低落差・低流量で発電効率が高く、構造が簡単で価格が安く、ゴミに強
く日頃のメンテナンスが楽という特徴を持つ、50kW以下の小規模発電を対象とするシステムです。
北陸精機の創造力と高度な技術が、高性能な水車の製造へと十分に活かされています。

小水力発電といっても、数百kW級の設備を設置できる水路は限られているので、採算が取れる候補
地はなかなかありませんが、この「パワーアルキメデス」であれば、数kW~数十kW程度の規模で
設置できる可能性がある場所は比較的簡単に見つかると思われ、小規模での事業化を考えている自
治体、企業にとっては発電事業への参入が容易になるなどメリットがたくさんあります。
納入実績は5年余りで30か所(建設中含む)にも達しており、今後増えていくことが期待されます。

ニュートリノで輝く宇宙 ―カミオカンデから始まった物理学の革新