電力完全自由化により、今、あまりオモテには出ていないが、水面下で
歴史上なかった劇的な変化が出てきている。

まず、新規参入の小売電気事業者(新電力)が相当な営業攻勢を掛けている。
低圧契約(一般消費者や小規模事業者向け)はまだまだこれから・・という感じだが、
高圧契約(中規模事業者向け)についてはより熾烈な競争になりつつある。
ただし、これらはまさに表面化していて目に見える動きであり、業界外の方々でも
容易に想像できるだろう。

そのような表面化している動きの水面下で歴史上なかった劇的な変化が出てきている。
それは東電の動きである。

一部上場企業や使用電力が大きく大口契約している上得意顧客に対しての対応が凄い
のである。例えば、電力単価を単純に既存単価の10%以上引いたり、全国に複数拠点が
ある事業者に対して一括契約することで電力単価を下げることを提案したりして、
実は、新電力以上に“本気で”営業攻勢を掛けているのである。
そこだけ見れば、バリバリの営業会社のようである。

[引用元:菊池功ブログ 「電力自由化の水面下で動く歴史的変化!~東電の逆襲~」

東電に限らず、大手の電力会社が本気で営業すれば、新規参入の事業者どころか、既存の
新電力さえ蹴散らしてしまいそうな勢いです。

契約期間の縛りがあるといっても、既存の単価からいきなり10%値引かれたら断る理由が
ありません。先日の新電力の倒産騒ぎから、「やはり大手が一番」と思う需要家がいても
おかしくありませんし、その大手から10%値引きますと言われて他の新電力に切り替える
理由を探すのがたいへんです。

以前は、新電力の価格を大手の電力会社にぶつけて競合させ、値引きを引き出す方法もあっ
たのですが、今は大手の電力会社から良い条件を提示してくれる訳です。
需要家は労せずに安い価格の電力を買える事にはなりますから、大手からすれば、もっと
良い条件を出してきそうな新電力の話を聞くタイミングそのものをなくしてしまいます。

東電の営業は相当本気である事が伺え、今後、他の大手電力会社に影響を及ぼしそうです。
大手から安い新電力へ切り替えるパターンが多いと思われていたものが、新電力と契約して
いる需要家を奪い去る大手電力会社というパターンと多く見られることになりそうです。
この様な「熾烈な」競争は、新規参入の事業者への影響が大きいと思われます。しかし、
需要家の選択肢が増え、電力業界が健全な競争を繰り広げるなら、歓迎されるでしょう。

電力会社のおしごと