第190回通常国会で「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措
置法(通称FIT法)等の一部を改正する法律」が成立した。 これにより未稼働案件への
取り締まりを強化する他、買取価格低減を狙った入札制の導入などが2017年4月から
開始されることになる。

今回成立した「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法
(通称FIT法)等の一部を改正する法律」(以下、改正FIT法)で特に注意しなければ
ならないのが、FIT(固定価格買取制度)認定を取得した事業者である。

新制度では、既にFIT認定を受けた事業者も2017年3月31日までに電力会社との接続
契約が締結できていない場合には、原則的に認定が失効することになる。
さらに、まだ接続申し込みを行っていない事業者については、工事費負担金の算出な
どに9カ月程度かかる場合もあり、認定失効を避けるためには、早期の接続申し込み
が必要である。仮に9カ月かかるとすると6月末までには申し込みをしなければ間に
合わない状況となる。資源エネルギー庁では、接続契約未締結事業者に早期申し込
みを呼び掛けている。

新制度では、新たに調達価格の決定について、入札を実施して買取価格を決定するこ
とができる仕組みを導入する。これにより、買取価格を下げ、国民負担の抑制を図る
狙いだ。また、開発期間に長期間が必要な電源については、複数年にわたる調達価格
の設定が可能となる。

一方、再生可能エネルギー電気の導入拡大を図るため、買取義務者を小売電気事業者
から一般送配電事業者に変更する。買い取った電気については、卸電力取引市場にお
いて売買することなども義務付けられる。さらに、電気を大量に消費する事業所にお
ける賦課金の減免制度の見直しなども進めていくとしている。

FIT制度見直し
改正FIT法の見直しポイント 出典:経済産業省 資源エネルギー庁

[引用元:スマートジャパン 発電していないFIT認定はどんどん取り消し、新制度~]

FIT(固定価格買取制度)において、10kW以上の太陽光発電は2012年度は税抜40円、2013年
度は税抜36円と、現在の24円と比べると、発電事業を行おうとする事業者にとってはかなり魅
力な金額です。にもかかわらず、FIT認定から3~4年が過ぎようとしている現在でも発電事業を
開始することなく権利だけ保有している事業者は「悪徳業者」のレッテルを貼られかねません。

権利を得たものの、土地の確保ができなかった、予定していたメーカーの倒産などで機器の選
定に時間がかかっている、事業転換のための建設費用のめどが立っていないなど様々な要因が
あると思われますが、権利を寝かせておいて価格が高騰したところで権利を売って利益を得よ
うとする、当初から発電を目的としていない事業者がいてもおかしくはないでしょう。

しかし、国が進める再生可能エネルギーの推進の趣旨から外れ、建設が進まず発電量が思うよ
うに増えていない現状では、権利だけを売買して利益を得る事業者は排除するために制度を変
えるというのは、ある意味間違ってはいないと思います。

今後、権利を失うくらいだったら早急に売却して現金化しようとする事業者が増えてくれば、
今では貴重になった40円、36円という物件が市場に放出され、新たな太陽光発電市場として盛
り上がりを見せるでしょう。想像もしない様なプレミア価格で取り引きされる可能性があるた
め、これから太陽光発電事業に参入する計画がある事業者は、不当な価格で権利を買ってしま
わないように、正確な情報の把握と市場動向をこまめに監視する必要があります。

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