固定価格買取制度(FIT)の実施方法を規定した法律が5年ぶりに改正される。
2017年4月1日に施行する「改正FIT法」では、買取価格の決定方法を電源別に
分けることに加えて、買取の対象になる発電設備の認定方法を大幅に変更する。
認定を受けるためには保守点検を含む事業計画の策定が必要だ。

いよいよ2カ月後に迫った「改正FIT法」の施行を目前に、発電事業者をはじめ
送配電事業者や小売電気事業者も準備を急ぐ必要がある。
固定価格買取制度(FIT)を規定するFIT法が2012年7月1日に施行した当初の
内容から大きく変わる。

主な変更点は5つあるが、特に発電事業者と小売電気事業者にとって重要な
項目は3点に絞られる。新しい認定制度の創設、買取価格の決定方法の変更、
さらに発電した電力の買取義務者が送配電事業者へ移行することだ。
それぞれの改正点の詳細を正しく把握して2017年度からの事業に取り組まな
くてはならない。

改正FIT法
※「改正FIT法」の主な変更点。出典:資源エネルギー庁

新しい認定制度では、個々の発電設備の買取価格(法律上は調達価格)を決定する
タイミングが認定の取得時点になる。
従来は認定を取得した後に電力会社に対して発電設備の接続を申し込み、接続契約を
結んだ時点で買取価格を決定する方式だった。新制度では認定の申請と接続の申し
込みを並行して進めることができる。買取価格の決定が早まり、運転開始までの
リードタイムも短くなる。

[引用元:スマートジャパン 「改正FIT法」の施行日が迫る、買取制度に大きな~]

政府が用意したガイドラインは、太陽光からバイオマスまで5種類の電源ごとに事業計画を策定する
ためにあり、発電を行う事業者は電源別のガイドラインに沿った事業計画の策定が必須となります。
現行の制度では「設備認定」だったものが「事業認定」になる為、認定を取得するハードルは
今よりも高くなります。

事業計画を策定する案件は新規のものだけではなく、既に設備認定を取得した発電設備に対しても
義務づけられることになります。現在運転中の発電設備であっても、事業計画の提出が必要になり、
もし新制度の施行日から6カ月以内、9月30日までに求められる事業計画を提出しない場合は、
せっかくの設備認定が取り消されてしまう恐れがあります

この他に、今回の新制度を施行する4月1日の前日(3月31日)までに電力会社と接続契約を締結
できない場合、取得済みの案件であっても認定が失効することになります。9カ月前の2016年7月
設備認定を取得してあったとしても、認定を受けてから9カ月以内に接続契約を電力会社との間で
1日以降に締結する必要がある。現行制度で認定を取得した発電事業者であっても安心出来ません

改正FIT法のもう変更点のうち、買取価格の金額と決め方が変わります。従来は太陽光からバイオ
マスまで、電源の種別に対し年度ごとの買取価格を決定していました。
買取価格が正式に決まる時期は前年度の3月が通例で、この買取価格は発電設備が認定を受けた
年度で確定し、同じ価格が買取期間(20年間)を通じて固定で適用されます。

2017年度からは買取価格の決定にふたつの新方法を導入する事が決まっており、ひとつは複数年
先の買取価格まで決定する方法で、事業用の太陽光を除いて適用することになりました。
例えば、住宅用の太陽光の場合には、2017年度から2019年度までの3年間に、買取価格を2円ずつ
引き下げていきます。

同様に、発電能力が20kW以上の風力の買取価格についても、買取価格は3年間かけて1円ずつ低減
することが決まっています。買取価格を数年に渡って引き下げることで、発電事業者にコスト削減を
促し、毎年値上がりしている再エネ賦課金を出来るだけ抑制する狙いがあります。

再生可能エネルギー100%時代の到来