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コンテナのハンドリングについて

12月 8, 2020

海上輸送

コンテナは海上輸送、鉄道輸送などを効率化するために開発されましたが、効率化とはいったいなんでしょうか?

箱型にすることで段積みすることが出来るため、輸送量が増える=効率化というのが一般的なイメージではないでしょうか。ですが、物流の観点から見るとコンテナ化することで劇的に輸送量が増えたわけではありません。

では、コンテナは一体、何が画期的だったのでしょうか?

答えは「ハンドリング(荷役)」が容易となり、短時間で積み下ろしや持ち運びが出来るようになったことです!

コンテナのハンドリング(荷役)方法には様々な方法がありますが、クレーン以外では以下が使用されています。

名前 説明
リーチスタッカー

大型コンテナのハンドリングに特化した車両で、構造としてはクレーン車に近い特殊荷役車両です。クレーン車のようなアームの先端に取り付けられたスプレッダーという装置でコンテナをつかんで持ち上げます。

後述のトップリフターと異なり、車両を移動させることなく、伸縮するブームを使うことでコンテナを移動させることができるので、港湾など、大型コンテナの取扱いが多い場所で最も普及しています。

トップリフター

同様にスプレッダーという装置でコンテナをつかんで持ち上げますが、車体はフォークリフトを使用しているため、リーチスタッカーよりも安価に購入することができます。

リーチスタッカーと異なり、スプレッダーは上下にしか動かないため、コンテナの移動はすべて車両本体で行う必要があり、運転技術が非常に求められるため、数は少なくなりつつあります。

フォークリフト

小型のコンテナ~大型コンテナ(軽荷状態)のハンドリングに用います。

特別な改造などは必要なく、適切な荷重を選択するだけで対応できますので、港湾などのコンテナを大量に取り扱う場所以外では、フォークリフトの使用が一般的です。

鉄道輸送であっても、地方の小さい駅ではフォークリフトで荷卸しする姿を見ることができます。

(左:トップリフター、右:フォークリフト)

コンテナは出荷地から着荷地まで、コンテナに入れたまま、荷物の出し入れが不要な「ドア to ドア」輸送が可能です。

工場、倉庫、空港、港と様々な現場で活躍している「フォークリフト」で扱うことが出来るため、専用の設備がなくてもハンドリング(荷役)が可能なため、コンテナが普及したと言えるでしょう。

この記事ではコンテナをフォークリフトでハンドリングするために必要な情報をご紹介します。

フォークリフトポケットの存在

コンテナには様々なサイズがあります。40FT(フィート)20FT(フィート)12FT(フィート)があります。

20FT(フィート)以下のコンテナには、すべてフォークリフトの爪を挿して持ち上げるための「フォークリフトポケット(又は、フォークポケット)」があります。

以下は20FTコンテナの集積場の写真です。今回は3つのコンテナだけ赤丸で囲っていますが、実はすべてのコンテナに「フォークリフトポケット」が付いています。

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コンテナサイズとおすすめのフォークリフトのサイズ

様々なサイズがあるとご紹介したコンテナですが、長さが40FT(約12m)から12FT(約4m)まで大きな差があります。

コンテナのサイズの違いに合わせて、フォークリフトポケットの位置やコンテナ自体の重量が異なります。

ここでは、40FT、20FT、12FTコンテナをハンドリング(荷役)するためにおすすめのフォークリフトのサイズをご紹介します。

 

40FT(フィート)コンテナ

40FTコンテナになると、すべてのコンテナにフォークリフトポケットがあるわけではありません。また、コンテナ自体の重量だけでも3.5トン~4トンあります。

長さ40FT(約12m)のバランスを取るため、フォークリフトポケットの間隔は広めになっており、約1.8mがメインのサイズとなります。

爪幅約1.8mに対応するか、幅広の特別なアタッチメントが必要であり、バランスをとるためにも余裕を持った性能を持つフォークリフト(10トン以上)でのハンドリングをおすすめします。

なお、このサイズのコンテナでは荷物を入れた状態でのフォークリフトポケットでのハンドリング(荷役)は推奨されていません。空荷状態のハンドリングに使用し、荷物を入れた状態の場合にはトップリフターやクレーンなどの使用をおすすめします。

 

 

20FT(フィート)コンテナ

汎用性が高く、国内で重宝されているサイズです。コンテナ自体の重量は2トン~2.5トン程度のため、小型のフォークリフトでも持ち上げることが出来る重量です。

しかし、フォークリフトポケットの間隔は1m~1.8mと様々なサイズがあるため、所有するフォークリフトの爪幅に合わせたコンテナである必要があります。

また、小型すぎる場合には重心が爪の先端にかかるため、安定が悪いということが考えられます。

転倒事故の原因となりますので、余裕を持ったフォークリフトを選択する必要があります。

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(20FTコンテナイメージ)

 

 

12FTコンテナ

国内では鉄道コンテナとして使用されており、重量は1.5トン程度のため、ハンドリング性能は最も良好です。

フォークリフトポケットの間隔は1.0m程度から使用できるように作られています。

荷物を入れた状態でも5トン程度のため、荷物を入れた状態でのハンドリングにも適していますので、10トン以下のフォークリフトでもハンドリング(荷役)が可能です。

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(12FTコンテナイメージ)

 

コンテナのハンドリングについてのまとめ

一言で「コンテナ」といっても、サイズや重量によって、適切なハンドリング(荷役)が異なります。

用意できるフォークリフトのサイズに合わせたコンテナを選ぶか、コンテナに合わせたフォークリフトを選ぶことで、安全なハンドリング(荷役)を行うことが出来ます。

この記事が、皆様の最適な「コンテナ」選びの一助となれば幸いです。

  国際規格(ISO)ドライコンテナ 鉄道コンテナ
40FT 20FT 12FT
外寸 長さ 12.20m 6.06m 3.66m
2.44m 2.44m 2.44m
高さ 2.59m 2.59m 2.59m
重量 自重 3.5~4.0t 2.0~2.5t 1.5~2.0t
フォークリフトポケット間の距離 1.8m 1.0m~1.8m 1.0m~1.4m

(今回ご紹介したコンテナの内寸/開口部サイズ/床面積の比較)
コンテナの長さについて

以上「コンテナのハンドリングについて」でした。

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